株式会社サカタ製作所
AI検品システム実証実験
概要
AIの画像認識技術による不良品検査
従来の目視検査に加え、AI自動検査で不良品発見率の向上を目的とした実証実験を実施
部品数の多い製品の不良品検知も実現
良品/不良品の画像データを収集し、機械学習を行うことで不良品検知可能な学習済みAIを生成。
検査装置上の製品をカメラで撮影。撮影画像からAIが良品/不良品を判定し、操作パネルに検査結果を表示します。
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株式会社サカタ製作所
業種:製造業
事業内容:建築金物、建築・土木構造物の基礎用製品の設計、開発、製造、販売、施工指導、自然エネルギーを利用した発電および売電
導入年月:2020年2月
ホームページ:https://sakata-s.co.jp/ -
実証実験の背景
株式会社サカタ製作所様(以下、サカタ製作所様)では、ソーラパネルの取付治具を製造販売していますが、エンドユーザへの納品後に製品の組付け不良が発生する場合があります。
→ 「信頼低下」や「取引の停止」につながる危険性
製品の組立状態の確認を目視で行っているため、複数人でのチェック体制をもっても、疲労や見間違い等により不良品を100%検出することが出来ない状態が発生しておりました。
品質管理の強化はマンパワーだけに頼るだけでは解決しないということと、今後のスキルを持った要員の確保が困難になることが想定されることから、組立検査の自動化を目指すこととなりました。
(課題)
・目視以外での製品チェックの実現
・人手不足対応
上記の課題を解決するソリューションとして、BSNアイネットはサカタ製作所様に「AI画像判定を用いた組立製品の検品システム導入」をご提案させていただきました。
本事業は、新潟県「令和元年度AI・IoT導入促進補助金」の補助事業に採択され、実施致しました。
システム概要
システム構成図イメージ
AI検品システム紹介動画
検証結果
AIによる自動エラー検知を可能に
正常系や異常系の画像を用意し学習させることで、組付け状態をAIによる自動判別が可能であることを示しました。
部品数が多いワークであっても、判定領域を区切ることで高精度な結果が出せることも示すことが出来ました。
ボルト長や組付不良の高精度な判定精度を実現
ボルト長計測では、画像処理技術により高い判定精度(99%)を実現しました。
部品組付け順誤りといった不良品検知も高い判定精度(98%)を実現しました。
複雑な製品の検知も可能に
今回は組立てられた製品の検知ということもあり、複数の部品を組付けた製品のエラー検知が可能であることを示しました。
その中でボルト等の組付け不良に関しては比較的高い精度を出すことが出来ました。
自動化への目途
本検証により、不良検出の自動化への目途が立ちました。
今後ローダ/アンローダ機構を踏まえた検査工程の省力化、自動化に向けて検討を進めます。
検証結果
- お客様自らAI再学習を行える環境を近日中に提供予定
- 学習画像の確保・再学習により、判定精度のさらなる向上
- 製品傷、サビのチェックといった部品組間違え以外のチェックを追加
- 検査工程から梱包工程までの自動化